何故ガソリン価格は高騰しているのか
Q. |
ガソリン価格はなぜここまで高騰しているのでしょうか?
以前テレビで、「ガソリン価格の高騰の原因は原油が足りなくなっているから」ではなく、
「マネーゲームのあおりを受けている」と言っていました。
サブプライム問題などで株式市場から離れた投資家が、原油市場に介入してきているおかげでこの高騰を招いているとのことだったのですが、イマイチ仕組みがわかりません。
なぜ、投資家が株式市場を離れ、原油市場に資本を動かすことで、ガソリン価格の高騰につながるのでしょうか? |
A. |
原油国の供給と使う側の需要のバランスで価額は決まってくると思いますが、ここ数年は中国やインドなど今までは発展途上国と言われていたBRICsなどの人口の多い国々の経済力が高まり、資源の配分が大きく変わり、高騰の要因になってきていると思います。
また、最近はブッシュ大統領が小麦・とうもろこしなどの穀物を食糧としてよりもバイオ燃料として活用するような政策を掲げたことで食糧としての供給が減り、高騰してきています。
そして今年アメリカのサブプライム問題が世界的にも影響し、日本でも金融機関の収益減少・株価下落など起こっています。日本の株式市場の6割は外国人投資家が動かしていると言われているので、その動向は大きな影響があると思います。
株式市場が低迷すれば、投資家は株式市場から資金を引き上げ、より収益の期待できる別の投資先を探すという行動を取ると思います。それが、原油や穀物・金などに移ってきているので、高騰を生じていると思います。現状では原油や穀物市場は活発なので、投資先として魅力なのではないでしょうか。
今までは日本も強い経済力を背景に資源を獲得してきましたが、中国やインドの更なる旺盛な需要や投資家の動向を考えると、安い外国製品や輸入原料を元にした経済も成り立ちにくくなるし、原油や小麦などの穀物の高騰は多くの経済活動に影響が大きいので、残念ながらガソリンや物価の下落はなかなか期待できないですね。 |
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